中山七里の「護れなかった者たち」を読んだ。
東北のある福祉事務所の職員だった2人の死体が見つかった。
別々の所で別の日に・・・。人目の付かない場所で、ぐるぐる巻きにされて死んでいた。殺人事件だ。
死因は2人共放置されての餓死だった。
8年の刑期を終えたある男は、この2人を恨んでいた。
一人暮らしの自分を親のように面倒を見てくれていた老婆が,病み衰えて、電気や水道も止められ、食べるのもなくチリ紙を口にするまでになっていた。
男は、頑なに拒む老婆を説き伏せて福祉事務所に生活保護申請に連れて行った。
しかし、担当者は何のかんのと理由を付けて申請を拒否した。
男は窓口担当とその上司を殴って怪我をさせ、事務所に放火した罪で服役していた。
警察は男を疑い捜査をしていた。
福祉事務所の元所長が狙われている。
男もその元所長を執拗に追いかけたが、警察に逮捕される。
第3の殺人は未遂に終わったかに見えたが、老婆を慕う別の男が殺してしまう。
その男は、福祉事務所で真面目に働く職員だった。
小さい頃からその老婆を親のように慕っていた。
この物語が描く福祉事務所の仕事ぶり。
法律、規則を振りかざして窓口で事務的に対応する様だ。
生活困窮者の実態を調べる事なく申請者を扱う。
違法ではない。国の福祉予算も限られている。
しかし、電気水道も止められ、食べるのもなくチリ紙まで口にしている病んだ一人暮らしの老婆を救う事なく冷たく突き放す。
小説だから誇張されているかも知れないが、現実社会にないとは言えない。
103万円の壁などが論議されているが、考えさせられる小説だった。
東北のある福祉事務所の職員だった2人の死体が見つかった。
別々の所で別の日に・・・。人目の付かない場所で、ぐるぐる巻きにされて死んでいた。殺人事件だ。
死因は2人共放置されての餓死だった。
8年の刑期を終えたある男は、この2人を恨んでいた。
一人暮らしの自分を親のように面倒を見てくれていた老婆が,病み衰えて、電気や水道も止められ、食べるのもなくチリ紙を口にするまでになっていた。
男は、頑なに拒む老婆を説き伏せて福祉事務所に生活保護申請に連れて行った。
しかし、担当者は何のかんのと理由を付けて申請を拒否した。
男は窓口担当とその上司を殴って怪我をさせ、事務所に放火した罪で服役していた。
警察は男を疑い捜査をしていた。
福祉事務所の元所長が狙われている。
男もその元所長を執拗に追いかけたが、警察に逮捕される。
第3の殺人は未遂に終わったかに見えたが、老婆を慕う別の男が殺してしまう。
その男は、福祉事務所で真面目に働く職員だった。
小さい頃からその老婆を親のように慕っていた。
この物語が描く福祉事務所の仕事ぶり。
法律、規則を振りかざして窓口で事務的に対応する様だ。
生活困窮者の実態を調べる事なく申請者を扱う。
違法ではない。国の福祉予算も限られている。
しかし、電気水道も止められ、食べるのもなくチリ紙まで口にしている病んだ一人暮らしの老婆を救う事なく冷たく突き放す。
小説だから誇張されているかも知れないが、現実社会にないとは言えない。
103万円の壁などが論議されているが、考えさせられる小説だった。